必ず声を出す(音読する)
声を出す理由
実際の会話には、必ず「音」が関係してきますので、上達の為には、音になれることが必要です。自分で声に出して発音することで音に慣れ、音でも英語を覚えることが出来ますし、文字を目で見て、口の筋肉を動かし、自分が出した声を耳で聞きますので、目で見ただけの時より、頭に残りやすいという利点もあります。それだけではなく、次の3つにも役立ちます。
1. スピーキング力につながる
英語上達を目指すのに、一番重要と言っても言い過ぎではないのは、声を出すということです。簡単なことでもすぐに口から出てこないという場合、口を動かし声に出して英語を発音するという事をしていないので、すぐに口の筋肉が動かないというのが原因の一つです。
口の筋肉を動かすということで、Muscle memoryを定着させ、意識しなくても発音できたり、文章がサラッと口からでる事を目指します。
楽器やスポーツが、「こうすれば良い」と頭の中でわかっていても、実際に手足・体を動かしてやってみて、練習をかさねないと出来るようにならないのと同じように、スピーキングや正しい発音も筋肉を動かして行うことですので、頭で理解していても、実際に口を動かして練習を重ねないと、なかなかすらっと英語が口から出るようにはなりません。
2. リスニング力につながる
レッスンでカバーした発音方法やWeak form、Connected Speechなどを意識して発音の練習をすることで、ネイティヴが発音している音はこれなんだということが頭の中に定着していきますので、すぐに上手く発音出来なくても、聞けばその音、単語だとわかりやすくなっていきます。
3. 会話の瞬発力がつく
本や新聞、文法の説明文、テキストや辞書の例文を声に出して読むことで、耳で自分が出す声(音)を聞き、同時に内容も理解する事を練習していくことで、少しずつ会話の瞬発力(考えなくても文章が口からでたり、相手が言ったことを素早く理解する力)がついてきます。
どんな時に声を出すか
練習・勉強中はできるだけ、いつも声を出してください。宿題をする時も声に出します。答えを書く宿題でも書く前に声に出す。長い文章を聞き取って書き取る場合でも、声に出して発音してから書くか、書きながら声に出す。
そして、このウェブサイトにも音読の用の会話や文章を載せていますので、是非ご利用ください。
また、文法の勉強をしている時も、声に出して発音します。例えば、以下はGrammar in Useという文法書のUnit 28 Aの部分で、mustの使い方の説明です:
You can use must to say that you believe something is certain:
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You’ve been travelling all day. You must be tired. (Travelling is tiring and you’ve been travelling all day, so you must be tired.)
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‘Joe is a hard worker.’ ‘Joe? You must be joking. He doesn’t do anything.’
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Louise must get very bored in her job. She does the same thing every day.
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I’m sure Sally gave me her address. I must have it somewhere.
この部分を勉強する場合、ほとんどの方は黙読すると思いますが、説明文もカッコの中も、すべて声を出して読みます。一度だけ読んで意味がわからない場合、2回目も(3回目も)声を出して読んでください。
また、以下は上記のUnit 28のExercisesのページの28.1の一部です:
28.1 Put in must or can’t.
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You’ve been traveling all day. You must be tired.
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That restaurant ________ be very good. It’s always full of people. .
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That restaurant _______ be very good. It’s always empty.
この練習問題も、28.1という数字も含め、すべて声を出して読みます。答えがすぐに分からない下線の部分は、何も言わずに読み進めてもいいですし、「点点点」と言ったり、少し間をあけて読んでも良いと思います。
答えをどこかに書く場合も、まずはその答えを入れた文章を声に出してから書きます。書いてからではなく、先に声に出してください。
周りに人がいて恥ずかしい時以外は英語を見たらできるだけ声を出して発音してみてください。家で同居人がいるなどで声に出しにくい場合は、小声でも良いので声に出してください。
発音を意識して読むべきか?
発音やリスニングの練習や宿題の場合は発音に気をつけて読む必要があります。この場合、必ず意味を理解し、その意味のことを誰かに言っているつもりで練習してください。そして、できれば文字を見ないで発音の練習をすることをお勧めします。
本や新聞を読んだり文法の勉強中など、発音を意識することで意味が頭に入ってこない場合、発音はあまり気にする必要はありません。ただ、使えそうな表現や文章があれば、是非発音を意識して数回練習してみてください。