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その日本語、英語に訳そうとするの、無駄です!

  • Writer: Shigeri Nishide
    Shigeri Nishide
  • 6 days ago
  • 7 min read

日本語を英語に訳して話そうとするのは、ビギナーだけではなく、中・上級の方でもやってしまいがちのようです。


でも、それでは時間がかかる上、上手く言えたとしても、英語ではその場面でそんな言い方はしない場合も多々あります。 


実際、「よろしくお願いします」を英語でなんと言うか考えている間に、相手の人が別の人と話し始めてしまったという生徒さんもいらっしゃいました。


とは言え、日本語を全く考えないことになれるまでは時間がかかると思います。そこで、まずは、この日本語は英語に訳せないというもの知ることで、「訳そうとする」場面を少なくし、スムーズな会話を目指すという手を使ってみてはいかがでしょう?

 

ここでは、これは英訳しても無駄!と思う単語や表現をいくつかご紹介します。また、可能な場合は、「(イギリス)英語ではこの場面でこう言う」という例も書きましたので、参考にしてください。

 

ぴったり当てはまる英単語や表現がない日本語

 

よろしくお願いします

 

自己紹介の時、何かをお願いする時、メールの最後に書くなど、とても便利な表現なのですが、英語に直訳できません。

 

自己紹介の場合、初対面の人には「Nice to meet you」だけでOKです。

 

なにかを願いする時は「Could you・・・」などのお願いする文章だけでもいいですし、「Please」を使うのも便利です。

 

メールの最後に「よろしくお願いいたします」というのはとても便利ですが、英語ではそのような決まり文句は特になく、自分の名前の前に、「Regards」「Kind regards」などと書くのが普通です。近々会う予定がある場合は、「Look(ing) forward to seeing you.」なども使えますが、状況や相手によって「締めの言葉」が違ったり、必要なかったりします。

 

お世話になっております

 

日本語では、「(いつも)お世話になっております」というフレーズは、会話や文章の始めの方に決まり文句的に使いますが、英語にはそういう習慣はありません。

 

「(いつも)お世話になっています」をググってみると「Thank you for your (continuous) support」と訳している場合が多いようです。実際、本当に「いつもお世話になっていてありがたい」と思う場合、そう言ったり書いたりしますが、日本語のように挨拶がわりには使いません。

 

英語では、会話やメールなどで、感謝の気持ちを伝えたい場合、具体的なことに感謝するのが一般的。

 

例:   

Thank you for your help/advice the other day.

Thank you for giving me a ride last week.

  

お邪魔します

 

誰かの家やお部屋に入る時の「お邪魔します」も、英語にはなく、入口で挨拶したあと「Come in」と言われたら、「Thank you」と言えばOK。

 

オフィスなどのお部屋に入る場合、ノックしたあと「Come in」と言われたら、ドアを開けて「Hello」というなど、対面したときの挨拶と同じで大丈夫です。

 

お先に失礼します

 

「お先に失礼します」という習慣や感覚は英語にはないので、職場などで帰る時になにか言う場合、「I’m off. 」が一般的で自然です。その後、明日も会う場合は「I’ll see you tomorrow.」とも言ったりします。

 

お疲れ様です

 

この表現も便利で私もよく使いますが、英語にはありません。

「よくやったね」の意味で言うなら、「Well done」、「Good job」などです。

 

職場などで、家に帰る人に言う挨拶代わりなら、一般的なお別れの挨拶と同じように、「Bye」「See you tomorrow」「Have a good evening」などでOK。

 

頑張る

 

「頑張ってください」、「頑張ります」も日本語ではよく使いますが、本当に一生懸命頑張らなければ!というわけではなく、軽い意味で決まり文句のように使われる場合が多々ありますよね。英語にはこの感覚はありません。仕事や勉強を頑張る場合「work hard/study hard」と言えますが、例えば、引っ越しする人に「荷づくり頑張ってね」と言いたくて、「頑張る」を訳そうとするのは無駄です。

 

相手に「頑張って」という場合、「Good luck」が代用できる場合が多いので、「Good luck with your exam/your interview, etc.」と言うといいと思います。ちなみに、引っ越しする人には「Good luck with your move」とは言いますが、「Good luck with your packing (荷造り頑張って)」とはまず言いません。

 

擬態語、擬声語、擬音語

 

「(めまいなどで)ふらふら(する)」、「ゲラゲラ(笑っている)」、「(雨が)ザーザー(降っている)」などの表現は、英語にはありません。


めまいなどで「ふらふらする」は、dizzyという同じ意味の単語がありますが、ピッタリ当てはまる英語がない場合、自分が言いたいことに近い表現を使うしかないと思います。

 

例:


ゲラゲラ笑っている

laughing loudly(大声で笑っている)

laughing hard (思いっきり笑っている)

 

雨がザーザー降っている

It’s pouring down/chucking it down.など(雨が沢山降っている)

 

さすが

 

「さすが・・・さん、すごいね!」のような、「さすが」もピッタリ当てはまる英語はありません。

 

それができる能力があると知っていたという意味では、「I knew you could do it」と言ったりしますが、「さすが!」と全く同じ意味だという感じはしませんし、「さすが」と同じ使い方もできません。

 

渋い

 

味ではなく、人や物に対する褒め言葉の「渋い」に当てはまる一つの単語も英語にはありません。「渋い」は、子どもにもわかるように説明するのは(少なくとも私には)難しく、奥深い意味の単語ですので、理解するのには「経験」が必要なのかもしれません。

 

英語圏では、「渋い」の感覚はありませんが、「渋い」という感覚が海外にも広がれば、「旨味」が英語になっているように、「渋い」がいつか英語になる可能性も!その日が来るまでは、「渋い」と思った理由によって、それに近い英単語を使う事をおすすめします。チャレンジ好きな方は、日本語には「渋い」という単語があることと、その意味を説明するという手もあります。


私は、過去に「渋い」を「Classy」と訳したことがありますが、これは「渋い」に比べると褒め度が高かったようで、そう言われたイギリス人はかなり喜んでいました。

 

いただきます・ごちそうさま

 

食事前後にいう決まり文句は英語にはなく、食事を出してもらったら「Thank you」。そして、「美味しそう!」と思ったら、「It looks delicious」や「It smells amazing!」といった褒め言葉をつけ加えてもいいと思います。

 

食事が終わって、美味しかったと言いたい場合、「It was delicious/very tasty」や「 I really enjoyed that」の前後どちらかに「Thank you」。

  

訳せても意味が伝わらない/英語ではそんなことを言わない

 

季節の変わり目は体調を崩しやすいので・・・

 

季節の変わり目は体調を崩しやすい、または風邪をひきやすいので・・・というのも日本ではよく使います。英語に訳すことはできますが、英語圏(少なくともイギリス)では、一般的には、季節の変わり目に体調を崩しやすいという考えはありません。訳して言ったり書いたりしても悪い印象は与えないでしょうが、何を言いたいのかは伝わらないと思いますので、それなら訳しても無駄です。

 

なんと言いますか・・・

 

何かを説明したり、自分の意見を言う時、「なんと言いますか・・・」や「なんて言うのかなぁ」などで始めたり、次に何を言うか考えている「間」もたせ的に使うことがありますが、これを直訳した「What can I say?」、「What do I say?」などは、英語ではそういう使い方は、まずしません。

 

ただの間持たせの場合、「Well」「Um」「Hm」などを使います。「うーん」「えーっと」に近い言い方です。

 

本当にどう説明していいのか難しいと思う場合「How can I put it?」と言ったり、なにか考えていたり思い出そうとしたりしている時には「Let me see/Let’s see」、「Let me think」なども使いますが、日本語の「うーん、なんて言うのかなぁ」より、聞く頻度は低いという印象があります。

 

思いがけない質問や、それについてあまり考えていなかったことを聞かれた時などは、「That’s  a good question」とも言います。

 

日本人はこの訳を使う人が多いけど・・・

 

ご無沙汰しています

 

しばらく連絡をとっていない、または会っていなかった場合、かなり高い確率で「ご無沙汰しています/しております」や「お久しぶりです」と言いますよね。そう言いたい場合、日本人は「Long time no see. 」を使う方が圧倒的に多いようです。英語でもそう言いますが、耳にする頻度は低めです。ネイティヴは、どちらかと言うと、以下の表現を使うことが多いです。

 

It’s been a while.

It’s been ages.

It’s been a long time

It’s been too long.

 

その他

 

他にも、ピッタリした英語がなかったり、あってもそれほど頻繁に使わないものをいくつかご紹介しておきます:

 

  • お手数ですが・・・

  • おばさん、おじさん

  • ただいま、おかえり

  • 微妙

  • こだわり

  • 生きがい

  • 初心

 

最終目標は、「英語を話す/書く時は、日本語を考えない」です!頑張ってください(Good luck!)。

 

 

 

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